食卓の定番野菜、きゅうり。みずみずしくてシャキシャキとした食感がたまりませんよね。サラダ・和え物・漬物など大活躍のきゅうりですが、栄養価や、新鮮でおいしいきゅうりを見分けるポイント、長持ちさせるための保存方法は知っていますか?
この記事では、きゅうりの選び方・栄養・保存方法について紹介します。
目次
おいしいきゅうりの見分け方
きゅうりのおいしさは鮮度が重要です。新鮮なきゅうりを見分けるポイントを覚えておきましょう。
- 色とツヤ: 濃い緑色で、全体にムラがなく、ツヤとハリがあるものが新鮮です。黄色っぽくなっているものや、色にムラがあるものは鮮度が落ちている可能性があります。
- イボの有無と状態: きゅうりの表面にあるイボは、鮮度のバロメーターです。イボがしっかりとしていて、触るとチクチクするくらい鋭いものが新鮮です。イボが潰れていたり、なくなっていたりするものは、収穫から時間が経っていることが多いです。
- ハリと重み: 手に持ったときにずっしりとした重みがあり、全体に弾力があってハリがあるものが新鮮です。軽いものやしなびているものは、鮮度が落ち水分が抜けている可能性があります。
- ヘタの状態: ヘタの部分がみずみずしく、切り口が変色していないものが新鮮です。しなびていたり、黒ずんでいたりするものは避けましょう。
きゅうりの栄養
きゅうりは約95%が水分です。「栄養のない野菜」と言われることもありますが、実は健康に必要な様々な栄養素がバランス良く含まれています。
また、カロリーは可食部100g当たり13kcalと低いのでダイエット中の方にもおすすめです。
- カリウム(可食部100g当たり200mg): 体内の余分なナトリウム(塩分)を排出し、むくみの解消や血圧の調整に役立ちます。高血圧予防にも効果が期待できます。
- ビタミンK(可食部100g当たり34μg): 骨の形成を助ける働きがあり、健康な骨を維持するために重要です。また、血液凝固にも関与しています。
- β-カロテン(可食部100g当たり330μg): 体内でビタミンAに変換され、皮膚や粘膜の健康維持、視力の保護、抗酸化作用に貢献します。きゅうりの皮の部分に多く含まれています。
- ビタミンC(可食部100g当たり14mg): コラーゲンの生成を助け、美肌効果が期待できます。抗酸化作用もあり、免疫力向上にも役立ちます。
- 食物繊維(可食部100g1.1g): 腸内環境を整え、便秘の解消に役立ちます。血糖値の急上昇を抑える効果も期待できます。
きゅうりの保存方法
きゅうりは水分が多い野菜なので保存方法によってはすぐに傷んでしまいます。長持ちさせるためには適切な方法で保存することが大切です。
そのまま保存する
- メリット: きゅうり本来の風味が損なわれにくいこと、使う直前にカットするので料理に合わせて柔軟に対応できることなどです。
- 方法: きゅうりは低温に弱いため、冷蔵庫の冷気の当たる場所は避けるのがポイントです。
- 1本ずつキッチンペーパーで包みます。これにより、乾燥を防ぎつつ、余分な水分を吸い取ってくれます。
- ポリ袋や保存袋に入れ、口を軽く閉じます。
- 冷蔵庫の野菜室に立てて保存します。きゅうりは畑で育っていた時と同じように立てて保存することで、鮮度を保ちやすいとされています。
カットして保存する
- メリット: 料理に使う際に手間が省け、すぐに使える利便性があります。
- 方法: カットすると断面から水分が抜けやすく、傷みやすくなるため、保存期間は短くなります。
- カット: 使う料理に合わせて輪切り、千切り、乱切りなどにカットします。
- 塩もみ(おすすめ): カットしたきゅうりを軽く塩もみすると、きゅうりから腐敗の原因となる余分な水分が抜けるため、保存期間が延びます。塩もみした後は、軽く水気を絞ってから保存容器に入れます。
- 保存: 水気をしっかり拭き取り、清潔な密閉容器やジップロックなどに入れ、空気を抜いて冷蔵庫で保存します。
きゅうりの保存期間
保存方法別にきゅうりの日持ちする期間の目安を紹介します。
常温保存
きゅうりは低温に弱いため、夏場などの暑い時期を除き、涼しい場所であれば常温保存が可能です。ただし、保存期間は短くなります。
- 保存期間: 2~3日程度。
- 注意点: 直射日光の当たらない、風通しの良い涼しい場所に置きましょう。新聞紙などで包むと乾燥を防げます。夏場は傷みやすいため、常温保存は避けましょう。
冷蔵保存
最も一般的な保存方法です。
- 保存期間: 1本丸ごとの場合、キッチンペーパーで包みポリ袋に入れて野菜室に立てて保存すれば1週間~10日程度。カットした場合、2日程度。
冷凍保存
きゅうりは水分が多いので、冷凍すると解凍時に食感が大きく損なわれ、水っぽくなってしまいます。そのため、生食には不向きですが、加熱調理や漬物にする場合は冷凍保存も可能です。
- メリット: 長期間の保存が可能になります。
- 方法:
- きゅうりを薄切りや乱切りなど、使いやすい大きさにカットします。
- 塩もみをして水分をしっかりと絞るか、軽く茹でてから冷まし、水気をよく切ります。
- 小分けにしてラップで包み、冷凍用保存袋に入れて空気を抜き、冷凍庫で保存します。
- 保存期間: 1か月程度。
- 注意点: 解凍後は食感が柔らかくなるため、漬物・炒め物・スープの具材など、食感が気にならない料理に利用するのがおすすめです。
きゅうりが傷んだ時に現れるサイン
きゅうりは水分が多いので傷みやすい野菜です。傷んだきゅうりには見た目・におい・味に変化が現れます。傷んだきゅうりは食中毒のリスクがあるので変化が見られた場合は処分するようにしましょう。
見た目・状態
しおれ、ハリのなさ: しおれていたり、全体的にしんなりしてハリがない場合は、水分が抜けて鮮度が落ちています。初期段階であれば食べられますが、食感は劣ります。
変色
【黄色】きゅうりが完熟すると黄色くなります。食べられますが、苦みが強くなるので生食には不向きで、炒め物や漬物など加熱調理に向いています。ただし、未熟なきゅうりが時間が経って黄色くなった場合は、鮮度が落ちているので注意が必要です。
【茶色、黒】部分的に茶色や黒ずんでいる場合は腐敗が始まっている可能性があります。食べないようにしましょう。
【ぬめり、溶けている】表面がヌルヌルしたり、溶けたようになっていたりする場合は腐敗しています。食べてはいけません。
【カビ】白いふわふわしたカビや黒い斑点上のカビが生えている場合は食べてはいけません。表面にカビがある場合、菌糸が内部まで広がっている可能性があります。
匂い
【酸っぱい】発酵が進んでいるサインです。食べないようにしましょう。
【刺激臭】ツンとした匂いや腐敗臭がする場合は食べてはいけません。
味
【苦み、えぐみ】きゅうりやかぼちゃなどウリ科の植物には、ククルビタシンという苦み成分があります。食用として改良された品種にはほとんど含まれていませんが、生育環境や品種によっては生成量が増えて強い苦みを感じることがあります。
ククルビタシンは大量に摂取すると腹痛、下痢、嘔吐などの食中毒症状を引き起こす可能性があるため、食べないようにしましょう。
まとめ
きゅうりは水分が豊富で、シャキシャキとした食感が魅力の夏野菜です。カリウムやビタミンなどの栄養もバランス良く含まれており、私たちの健康をサポートしてくれます。新鮮でおいしいきゅうりを選ぶには、色やイボ、ハリなどをチェックすることが大切です。そして、適切な保存方法を実践することで、きゅうりの鮮度を長持ちさせ、無駄なく美味しく使い切ることができます。この記事を参考に、ぜひ日々の食卓でみずみずしいきゅうりを楽しんでください。

0 件のコメント:
コメントを投稿