煮ても焼いても揚げてもおいしく、和洋中どんな料理にも使える万能やさいのなす。トロッとした食感や、甘みはは最高です。
この記事では、なすをよりおいしく食べるためにおいしいなすの見分け方、保存方法、保存期間について紹介します。
目次
おいしいなすの見分け方
新鮮で美味しいなすを見分けるポイントを覚えておきましょう。
- 色とツヤ
- 全体的に濃い紫色で、ムラがなく、ピンと張ったツヤがあるものが新鮮です。光沢があり、黒に近い紫色をしているものを選びましょう。
- 色が薄い・しわがある・ツヤがないものは鮮度が落ちている可能性があります。
- ハリと弾力
- 手に持ったときにずっしりとした重みがあり、全体に弾力があってハリがあるものが新鮮です。軽く押してみて、すぐに元に戻るものが良いでしょう。
- しなびている、柔らかすぎるものは鮮度が落ち水分が抜けています。
- ヘタとガクの状態
- ヘタの切り口がみずみずしく、変色していないものが新鮮です。黒ずんでいるものは避けましょう。
- ガク(ヘタの下の緑色の部分)のトゲが鋭く、触るとチクチクするもの、ピンと張っているものが新鮮な証拠です。トゲが寝ていたり、ガクがしなびているものは鮮度が落ちています。
- 表面の傷
- 表面に傷や病気による斑点がないか確認しましょう。
なすの栄養
なすは約93%が水分なので「栄養が少ない」と言われることもありますが、実際は体に必要な栄養素をバランス良く含んでいます。カロリーは可食部100g当たり18kcalと低いのでダイエット中の方にもおすすめです。
- カリウム(可食部100g当たり220mg)
- 体内の余分なナトリウム(塩分)を排出し、むくみの解消や血圧の調整に役立ちます。高血圧予防にも効果が期待できます。
- 食物繊維(可食部100g当たり2.2g)
- 水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の両方を含み、腸内環境を整え、便秘の解消に役立ちます。血糖値の急上昇を抑える効果も期待できます。
- ナスニン
- なすの皮の紫色のもとになっているポリフェノールの一種です。強い抗酸化作用を持ち、活性酸素から体を守り、細胞の老化を防ぐ効果が期待されます。眼精疲労の軽減にも役立つと言われています。
- 葉酸(可食部100g当たり32μg)
- 赤血球の生成を助け、細胞の成長に必要な栄養素です。特に妊娠中の女性には重要な栄養素とされています。
- GABA(ギャバ)
- ストレス緩和やリラックス効果、血圧上昇を抑える働きが期待されるアミノ酸の一種です。
なすの保存方法
なすは乾燥と低温に弱い野菜です。適切に保存しないとすぐに鮮度が落ちてしまうため、購入したらすぐに適切な方法で保存しましょう。
そのまま保存する(冷蔵保存)
- メリット: なす本来の風味や食感を長く保ちやすく、使う直前にカットできるので用途に合わせて使えます。
- 方法:
- なすは乾燥するとしなびてしまうため、一本ずつキッチンペーパーや新聞紙で包みましょう。乾燥を防ぎ、適度な湿度を保てます。
- 包んだなすをポリ袋や保存袋に入れ、軽く口を閉じます。完全に密封すると湿気がこもり、結露して傷みの原因になることがあります。
- 冷蔵庫の野菜室に保存します。冷気が直接当たる場所は避けましょう。立てて保存するのが理想ですが、難しい場合は横にしても問題ありません。
カットして保存する(冷蔵・冷凍保存)
- メリット: 料理に使う際に手間が省け、すぐに調理に取りかかれます。冷凍すれば長期保存が可能です。
- 方法: カットすると断面から水分が抜けやすく、傷みやすくなるため、冷蔵での保存期間は短くなります。
- カット: 使う料理に合わせて、輪切り、乱切り、半月切りなど、適切な大きさにカットします。
- 水にさらす(生のまま保存する時におすすめ):生のまま保存する場合は、水にさらすと変色を抑えることができます。
- 油で炒める/揚げる(冷凍の場合におすすめ): 冷凍保存する場合は、生のままより、軽く油で炒めるか揚げてから冷凍するのがおすすめです。油でコーティングすることで、解凍時の食感の劣化を防ぎ、色も鮮やかに保てます。
- 粗熱を取る(加熱した場合): 加熱した場合は、必ず粗熱をしっかり取ってから保存しましょう。
- 保存: 水気を拭き取り、清潔な密閉容器や冷凍用保存袋に入れ、空気を抜いて冷蔵庫または冷凍庫で保存します。
なすの保存期間
保存方法によって、なすの日持ちする期間の目安は異なります。
常温保存
夏場は常温保存できますが、保存期間は短くなります。
- 保存期間: 2〜3日程度。
- 注意点: 直射日光の当たらない、風通しの良い涼しい場所に置きましょう。乾燥しないように新聞紙などで包むのがおすすめです。
冷蔵保存
一般的な保存方法です。
- 保存期間:
- 丸ごと、キッチンペーパーや新聞紙で包み、ポリ袋に入れて野菜室で保存: 1週間〜10日程度。
- カットして生で保存: 2〜3日程度。
- カットして軽く加熱してから保存: 3〜4日程度。
- 注意点: 冷気の吹き出し口など、低温すぎる場所での保存は避けましょう。
冷凍保存
長期保存したい場合に有効な方法です。
- メリット: 長期間の保存が可能になり、使いたい時にすぐに使えるため時短になります。
- 方法: 上記「カットして保存する」の方法で処理し、冷凍します。特に、油で炒めてから冷凍すると食感が保たれやすいです。
- 保存期間: 1ヶ月程度。
- 注意点: 解凍せずに凍ったまま、煮物、炒め物、カレー、シチューなどの加熱する料理に直接加えるのがおすすめです。自然解凍すると水っぽくなり、食感が損なわれることがあります。
なすが傷んだ時に現れるサイン
傷んだなすは見た目・匂い・手触りに変化が現れます。以下のような変化が見られた場合は処分するようにしましょう。
見た目・状態
- しわ、ハリのなさ
表面にしわがあったり、全体的にしんなりしてハリがない場合は、水分が抜けて鮮度が落ちています。食べられますが、風味や食感は悪くなっています。 - 変色
皮の紫色が薄くなり、茶色や黒っぽい斑点が現れている場合は、傷みが始まっています。特に、ヘタの周りや切り口が黒ずんでいる場合は注意が必要です。 - ぬめり、ドロドロ
表面がぬるぬるしたり、溶けたようにドロドロになっている場合は、腐敗がかなり進んでいるので食べてはいけません。 - カビ
白いふわふわしたカビや、黒や緑の斑点状のカビが生えている場合は、食べてはいけません。表面にカビがある場合、菌糸が内部まで広がっている可能性があります。
匂い
- 酸っぱい匂い
酸っぱい匂いがする場合は、発酵が進んでいるサインです。 - ツンとした刺激臭・腐敗臭
ツンとくるような刺激臭や、腐敗臭がする場合は、食べられません。
まとめ
なすは、低カロリーでありながら、むくみ解消に役立つカリウムや腸内環境を整える食物繊維、強い抗酸化作用を持つナスニンなど、健康に良い栄養素を含む魅力的な野菜です。選び方や保存方法を参考に、おいしく食卓に取り入れてみてください。
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