柿は、日本を代表する秋の果物です。そのまま食べられる甘柿と、渋抜きが必要な渋柿の2種類があり、品種によって風味や食感が異なります。
柿は追熟する果物なので、硬い食感が好きな人、柔らかい柿が好きな人で食べ頃はそれぞれですが、この記事では、市場でよく見かける代表的な人気品種5つに絞って、それぞれの特徴と旬の時期を紹介します。
目次
柿の分類「完全」「不完全」とは?
柿は、大きく分けると甘柿と渋柿の2つに分けられますが、さらに細かく「完全甘柿」「不完全甘柿」「完全渋柿」「不完全渋柿」に分けることができます。
「完全」と「不完全」の違いを知れば、より好みに合う柿を選びやすくなります。
甘柿の分類(完全甘柿・不完全甘柿)
甘柿は、成熟した時点で渋みが抜けているため、そのまま食べられる柿です。
1. 完全甘柿(かんぜんあまがき)種子の有無に関係なく、成熟すれば自然に渋みが抜けて甘くなる柿です。 果肉が柔らかいのが特徴で代表的な品種には富有、次郎、早秋 などがあります。
2. 不完全甘柿(ふかんぜんあまがき)
種子が入ると、渋みが抜けて甘くなる柿です。 渋みが抜けると種の周りにタンニンが変化した黒い斑点ができるのが特徴です。 代表的な品種には太秋、西村早生などがあります。
渋柿の分類(完全渋柿・不完全渋柿)
成熟しても渋みが残るので、食べるには「渋抜き」や「干し柿」にする必要があります。
1. 完全渋柿(かんぜんしぶがき)種子の有無に関係なく、成熟しても渋みが抜けない柿です。 渋抜きすると甘くなります。
代表的な品種には、平核無、西条などがあります。
2. 不完全渋柿(ふかんぜんしぶがき)
種が入ると、種の周りだけ渋みが抜けますが、果肉全体には渋みが残りるので渋抜きが必要です。代表的な品種には、刀根早生、愛宕などがあります。
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代表的な柿の品種
富有柿【完全甘柿】
日本で最も多く栽培されている甘柿です。
- 形:やや丸い、果皮は濃いオレンジ色。
- 旬の時期: 10月下旬~12月上旬
- 味の特徴: やわらかな食感と、濃厚で上品な甘さがあり、果汁も豊富です。
次郎柿【完全甘柿】
- 形:四角く扁平
- 旬の時期: 10月下旬~11月下旬
- 味の特徴: 果肉は硬く、サクっとした食感で、さっぱりとした風味が特徴です。
平核無柿【渋柿】
- 渋柿の代表的な品種。種がない
- 旬の時期:9月下旬~11月上旬
- 味の特徴:渋抜きすると強い甘みが引き出されます。果肉はきめ細かく、やわらかな食感が特徴です。
太秋(たいしゅう)【不完全甘柿】
- 形:比較的大きく、果皮の色はやや黄色っぽい
- 旬の時期: 10月上旬~11月上旬
- 味の特徴: シャキシャキ、サクサクとした食感が魅力です。糖度が高く、酸味が少ないため強い甘さを感じられます。
早秋(そうしゅう)【完全甘柿】
- 旬の時期: 9月下旬~10月中旬
- 味の特徴: 比較的硬い食感ですが、果汁が多くジューシーです。さっぱりとした甘さで食べやすいのが魅力です。
まとめ
柿は、品種によって食感や味わいが大きく異なります。濃厚な甘さの富有や、硬い食感の次郎など、それぞれの個性を知って、秋の味覚を楽しんでください。

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